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自分が考えてきたものとは別の生き方があるということは、頭では分かっていたことでも、実際にそれを選択しようという時にはどうしても及び腰になってしまいます。

いつものように失敗して、この道が間違いであるということの確証を得たいのですが、いつも失敗してきたので、それが判断基準になりません。

そこでどうせ失敗するなら自分の好みの失敗をしたいし、どうせ無意味なら自分の好みの無意味を積み上げたいと思っています。

しかし、その時の好み。いくつかの選択肢のものからいずれかを「好む」という時に、まず選択肢が不十分である可能性があります。

自分が知らない道があるということを知るということは、「想定する」ということである程度可能になりますが、自分が知らない道を選択する、ということには、何らかの困難さがあります。

その時に手がかりになるかもしれないのが「無意味」であると思っています。一見「無意味」である行動は、しかしそれ自体が行動であることによって、従来とは違う「意味」を発生させることのきっかけになるかもしれない、ということです。