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しなければならない作業の、はじめの一歩として、アウトライナーを使ったブレストがあります。
思いつくままに書き連ねた内容を、次に段落分けしていくと、それが段取りとなって手順が浮かび上がってきます。

もちろん、最後までその手順通りにはいかないので、どのような変更があったか、ということも追記していきます。
作業全体が終わった時には、その記録が、次回同様の作業をする時の手順か、少なくとも手がかりにはなるというわけです。

作業には段取りが重要であるということは、よく聞きますが、ではその段取りをどう始めるべきなのかについては、このブレストからの組み立て以外に方法を知りません。

既存の「レシピ」を取り入れるという方法もあるでしょうが、料理の下手な人の例に漏れず、どうしても「アレンジ」を加えてしまい、大抵失敗します。

すると、どちらのやり方についても失敗は免れず、今度は失敗しても傷つかない心が必要になってきます。
しかし、人一倍精神の弱い私は、小さな失敗があるたびに深く落ち込んで、その結果作業全体を放棄するということもありがちです。

その上でできることは、回復の速度をあげること、悪影響の範囲を限定すること、の2つです。傷つくこと自体は防げなくても、これで作業が暗礁に乗り上げるということを防げます。

ただし、そのことに気が付いたのは最近のことなので、それまでに投げ出した仕掛品が死屍累々と積み重なっているのも事実です。

新しいことをするのではなく、作りかけのものを完成させるという、「新しいこと」に臨むべきだと思っているのですが、作りかけのままであるということがはっきりと表現し続けている、「私は失敗した」という情報に、長時間耐えることができません。
したがって、これも毎日の取り組み同様、ほんの少しずつやっていくというやり方でやるしかないのでしょう。