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私がテレビやラジオを毛嫌いしているのは、こちらが意図していない情報が流れ込んでくるためです。

情報そのものが届くのは構わないのですが、問題は、そこになんらかの感情が付与されてくることです。

怒りや悲しみを想起させたり、強制的に同調させてこようとするものがあると、メディアに関わらず私はそれを回避します。

せめて、自分の意思でオン・オフしたいのですが、職場などであればこれは叶いません。

そこでノイズアプリなどを使って音声を遮断しているのですが、それはそれで別の不便さが生じます。

といった内容を、ここに記録することもまた、読者(それが未来の私だけであるにせよ)に不要な感情を押し付けているものに該当するのでしょう。
だからここで問題にするべきなのは、「不快なものを緩衝し切れない環境をどうするか」ということになります。

するとここからは一般論ではなくて、個別の問題に対する対応のレベルになるでしょう。例えば、今の職場はテレビがオンになる時間帯というのが限定されています。その時間帯は席を外すとか、その時間帯に音声を聞くタスクをぶつける。ということに有効性があるかもしれません。

他人の反応を前提とするかたちで、自分の主張を表明することは、他人との関わりというものの中で、もっとも不快な部類に属します。それを回避するためであれば、私は自分側の設備環境に働きかける苦労を惜しみません。