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何かに熱中すると、しばらくその様子が脳裏に焼き付きます。映像が見えると言っても、ディスプレイのように鮮明ではなくて、その輪郭だけがうごめいているような、文字通りの「焼き付き」に近い現象が起こっています。

子供の頃の花火大会や、どういうわけか草むしりも、終わった後しばらく頭に残ります。当然ゲームの画面も残ります。

私が眠っている時も、これと同様の現象が起こっています。ただし、睡眠時は熱中した何かに限定されるということがなくて、連想・非連想的に次々とイメージが浮かんだり、体調不良の時には幻聴も聴こえてきます。

子供の頃からそうなので、それが特別なことだとは思っていませんでした。これが思春期から発生したものだったりすると、霊的なものや病的なものなのではないかと心配していたと思います。

あるいはそうだったとしても、生活に支障をきたすことがないし、治したいとも思いません。程度の差こそあれ、誰でも似たような症状があるのではないでしょうか。

これが何かの役に立てばよかったな。とは思います。物事が脳裏に焼き付くからといって、記憶力そのものが良いわけではありませんし、頭の中のものが映し出されている分、目の前に実際に起こっていることへあまり注意が向かいません。