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他人と何かをする時の弊害は、失敗するということです。これが一人でやることであれば、あらかじめ失敗を済ませておくことができます。

他人と何かをするには、他人と何かをすることを失敗しなければならず、それを予備行動にできません。したがって、他人と何かをすることは、全て失敗します。

一人で何かをする場合に限っては、その失敗を、実際の作品や活動から切り離すことのコストを削減することができます。

失敗の頻度と深度が激しい私のような人間は、他人と何かをすることは、そのリスクをなすりつけることになります。

それが質の向上を妨げるということはありません。私は私である以上、全ての行為は稚拙で無価値です。それが失敗でないとしてもです。

したがって、私自身の変容だけが手がかりになり、その速度が十分になるには他人と何かをすることを選択しないことが必要になります。

もちろん、他人には一切の問題がありません。他人と関わらないというのは、私の能力が異常に低く、それを補うだけの特性もないという理由のために過ぎません。

無意味で無価値で、無能力で知恵も気力も体力も無い人間が、他人と直接関わらず、それでも生きながらえる方法を引き続き考えていきます。