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十分に頭が働かないときには、考えることは近い将来の自分に任せて、その代わりに考えの元となるものだけを用意しておくということが、私に向いた方法であるようです。

テキストであれば、モチーフを書き残しておく。イラストであればラフを。録音であればフレーズを残しておくことが、後の作業を大きく助けてくれます。

創造性を呼び起こすには、その作業をいったん寝かせる必要がある。という言説を聞いたことがあります。

ということは、まずきっかけを作って、それから本格的に作業するまでの待機期間を、別の作業やきっかけづくりにあてる。ということが理論上可能になるはずです。

しかし、そこの交通整理がまだうまく行きません。それを何とかするために、このブレストによって一時的に負荷をかけているという一面もあります。

10点のブレストに対して20点のモチーフを用意する、あわよくば30点、という風に、きっかけをつくることを習慣化することと、作業を数回に分けて進捗を維持するということを試しています。

別の作業をしている時は、それ以外の作業にとっては創造性のための「寝かせ」にあたるからです。しかし、どうも作業であること自体を忌避しようとする気持ちが生じてしまい、単なる脱線をしてしまうことも往往にしてあります。

おそらく、脱線をする必要がないくらい、作業にあてる時間の送料を、短くすることが正解だと思っています。毎日1時間だけ作業をして、あとは自由。という生活を送ることができれば、その短い作業時間で脱線する必要は、おそらく無いためです。

一日1時間、というのは極端ですが、一日1時間を6種類、であれば目指すことができる水準であり、かつ何らかの成果を求めることができるかもしれません。

あるいは、そのように失敗することであれば、私は良しとします。有料コンテンツの配信を失敗したように、それが次のアイデアにつながるということが達成できれば、試みが不発に終わったとしても構わないというか、私が私に期待できる程度というのはその程度に過ぎないと思っています。