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超自然的なことがあったとしても、ことさらに騒いでみせる必要がないという立場を取ります。
人一倍、理性的にというか、まともな状態でいられず、ほとんど幻覚にまみれて生きている人間にとっては
おかしなものが見えたり、気配を感じたりするようなことは、不快ではありますが、驚くことではありません。
そこに因果関係を見出したり、何らかのメッセージを読み取るということも、なんというか理解の範疇を超えたものに対して、理性で調伏しようとする態度そのものが、少なくとも私がとるにはあまりにもおこがましいものであると感じます。
肉体を持ち邪悪である私以上に邪悪なものには抗うことができないですし、それ以下であれば相手にする必要がありません。
本当の意味で霊感がある人間ならまだしも、ただ現実感の希薄な人間に考えることができるのはそのくらいです。