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賭け事、ゲーム、ポルノ、過食、いずれも体温の自発的上昇を目指したものであると捉えてはどうだろうか、ということを考えています。

いずれも「興奮」を引き起こすもので、そこには生活上無視できない程度の消耗を伴いつつ、しかし著しい体温の上昇があります。

身体的なことについては個人差があるので、結局また私個人の話になってしまうのですが、どうも体温を保つことが得意な身体ではないようで、そのために上記のような消耗的活動に流されてしまいがちです。

「体温」といっても、では外を走ってくればいいのではないか、と言われそうですが、そうではなくて、脳あたりの、それも自発的な発熱が起きなければ、身悶えするような苦しい状態に陥るということがあるのです。「退屈」だとか「倦怠」と呼ばれるものの、さらに熾烈なものが、襲いかかってくるというよりは、覆いかぶさってくるような状態です。

ただ、うつ状態とは違うように思います。うつ状態は、何らかの理由で休息が必要であるために、身体が強制的に思考能力を低下させてくる状態で、ここでいう「熾烈な倦怠」に比べると、もう少し身体的な負荷であるように感じます。

もちろん、身体と「脳」は分離しているわけではないので、運動したり、お湯を飲んだりすることが、脳の自発的な発熱を促すことにつながる場合もあります。しかし、経験的には、発熱を促すというよりは、発熱を阻害している要因を取り除く、というような働きであるように思われます。

いずれにせよ、消耗的活動を最小限にとどめたい私にとっては、体温の自発的上昇というのは意識していて損のない概念であるようです。