毎日ブレスト

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何事かをなすことができれば、そこには能力と技術があったと考えられます。 それらを獲得可能にするものは、才能と知識です。 それを活かすことができるには、相応しい考え方や姿勢が必要です。 この中で操作可能なものは、考え方と姿勢であるかのように思わ…

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昨日は急激な腹痛に襲われて、生き物としてのくだらなさを実感しました。いくら自分に都合のいい理屈をこねくり回しても、腹痛だけで何もできなくなる。極端な間抜けさを思い出す出来事でした。テキストをはじめとした作品行為に忘我を求めていると、こうい…

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テキスト行為によって、私が変性したり、何かを見出したりすることがあれば、それは何らかの魔法陣のようなものとして成立することになります。それを失敗するよりも、あらぬ方向に成功してしまうことのほうが危険なことかもしれません。呼び出してはいけな…

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自分の想いを形にする。どうしても訴えたいことを伝える。そういう切実さを作品にもたせることができません。私の作品というのは、その時に自分ができることの一里塚、という意味合いがほとんどです。当初閃いたモチーフがあったとしても、それを維持するこ…

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本やネットを通じて、間接的にいくつか、他人の考え方に触れることができています。その中で喫緊の課題である「対価を得られるような活動を見つける」ことの手がかりとして、「自分の好きなことにある『不便』を見つける」というものがありました。それにつ…

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他人との関わりを絶って、自己の世界に耽溺するという振る舞いは、職人であるとか、芸術家だけのものではなければいいのに、と思います。またはそのような決めつけは、単なる私の偏見であって欲しいと思います。専門的な技能や立場を取っていなくても、生来…

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一個人が考えられることは限られていて、私の場合はとくに限られていると感じます。 自分が見落としているだけで、金銭的なものも含めて、なんとかしていく手がかりのようなものはあるはずです。それを思いつくことができないのであれば、「思いつくことがで…

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どうしても自分が生きていることの価値や意味を感じることができませんが、その「感じ」を信頼するということもまたできないので、実際にどうなっているのかは分からないということにして、できるだけ考えないようにしています。すると、何か行動を起こすと…

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怒りを鎮めること、それができなくても、せめて増幅させないこと、それがダメならせめて、行動を起こすまで数時間は待つこと。最近特にそれを実践する機会が増えています。「この世はいかに怒りを鎮めることができるかというゲームである」という言葉を本で…

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前日までにブレストのテーマを用意して本文を作っているのですが、少し時間が経つと、そのテーマの意味が分からなくなる場合があります。 そういう時は、ランダムな文字列をテーマとして受け取ったものとみなして作文していくしかありません。 自分と立場や…

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ずっとネガティブなブレストを続けている一方で、そんな私が一人で考えられる事ごときには、どうせ大した意味など無いのだろうという諦念も抱えています。 ということは、ここで言っていることが全てひっくり返るような事態が発生しても良いということでもあ…

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一言でゲームを自作するといっても、そのためには国家資格のための勉強以上の時間を費やす必要があります。このテキストやスケッチのように、極端に低いレベルから徐々に負荷を上げていくということが、私の特性に合っているやり方のようです。問題は、その…

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十分に頭が働かないときには、考えることは近い将来の自分に任せて、その代わりに考えの元となるものだけを用意しておくということが、私に向いた方法であるようです。テキストであれば、モチーフを書き残しておく。イラストであればラフを。録音であればフ…

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一人で過ごす時間が長くなると、総体的に身体の状態に精神が左右されやすくなります。すると、朝の自分と、昼・夕・夜の自分が別の人間たちであるように感じられ、彼らの得手不得手も見えてきます。朝の私は最も作業ができる人間ですが、およそ2時間しか滞…

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他人と関わるということは、おそらく私に限らず多くの人にとって負担であると思います。それは私が人前に姿を現したくない理由の一つでもあります。他人がいるということは、少なからず警戒心を生じさせるものです。警戒心と、警戒したにも関わらず発生する…

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自分が考えてきたものとは別の生き方があるということは、頭では分かっていたことでも、実際にそれを選択しようという時にはどうしても及び腰になってしまいます。いつものように失敗して、この道が間違いであるということの確証を得たいのですが、いつも失…

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技術というのは記憶の特殊な一形態であると考えれば、能力の向上がありえない人間にも、それを獲得できる一縷の望みがあるかもしれません。基礎的能力というものの大部分がノウハウと呼ばれる知識であって、経験がそのための行動の動線をスムーズにするとき…

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自分が死ぬということは、恐ろしいことです。まず、そこに至るまでに間違いなく未曾有の苦しみが発生します。しかし、そこから先はどうなるのか分からないというか、分かるかどうか、ということですらないのだろうという気がします。ただ、生きている人間と…

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明け始めた空に雲がいくつか浮いているようなところに居たい。と夢想しています。白夜や極夜が起こる地方にしても、一日のうちに照度の変化があるので、そうではなくて、あの薄暗い空が、ずっと維持されている土地というものがないかと思っています。そこに…

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自分の関わる生き物が、全員自分の生まれ変わりであると思えば、彼らに便宜を計ることも厭わなくなりました。部屋に迷い込んだ虫も逃がしますし、他人に優しい言葉もかけることができます。それとは別に、「今回の自分」であるところの私が、あまりに悪徳に…

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言葉を発すること、あるいは読み取ること、そういったことを総合して「言葉すること」とでもいう行為があったとして、その行為の愉しみに到達することの困難さを感じます。まず、常に不十分な知識と経験を拡大させるために、断続的に自分の興味のないものへ…

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深い眠りの中で見る夢のように、目の前の出来事よりもさらに手前の段階にあるはずの、前提が揺るがされるほどの没入感を、自在に発生させることができたらいいのにな、と思います。作品行為によって、なかなかいいところまでいく場合もあるのですが、どうし…

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超自然的なことがあったとしても、ことさらに騒いでみせる必要がないという立場を取ります。人一倍、理性的にというか、まともな状態でいられず、ほとんど幻覚にまみれて生きている人間にとってはおかしなものが見えたり、気配を感じたりするようなことは、…

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イヤホンで聞いている音楽を、頭の中で途切れさせたくないという理由で、しばらく席を立つことができないということがあります。そのように、自分の感覚に忠実というか、つまりはひどいワガママであるということは、道徳や論理性の代わりに、自分の中の別な…

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ある朝起きて、気が狂っていた。ということが理想だったのですが、このように、ほんの少しずつであれば、狂うことができるのかもしれません。だんだん、必要に迫られてでさえ、他人と話すことが困難になってきました。人間の声に、とりわけその意味がはっき…

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作品行為そのものに、ゲームやポルノ、ギャンブルによって発生するような興奮を見出すことができれば、一石二鳥なのではと思うのですが、その考え方について、自分の欲求を高次のものとして捉えすぎているような懸念があります。もっと自分の興奮はつまびら…

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「日本」語といっても限られた環境で土着的に身につけた言語なので、体系的か、そうでなくても客観的な視点での学習をしていないわけで、そういった曖昧な立ち位置のものを振り回して、自分の思考の痕跡を残そうとする態度は非常に不真面目であるといえます…

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ギャンブルやポルノによって生じる興奮とは別の興奮を常にしていたいと思っています。熱狂とは別の、コップいっぱいに水を張ったような静かな興奮をし続けていたいです。しかし、体力も気力もそれに十分ではないために、こまめな回復が必要で、そういう時に…

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他人に直接関わるのではなくて、その作品に触れたりであるとか、寄付を行うということであれば可能です。SNSでいうところの「いいね!」ボタンなども相性がいいです。他の人の意思表示に、件数として埋没することができます。そこで私が何らかのコメントを投…

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言葉は思考の可能性を規定するという表現があります。 思考そのものは決して人間の脳の内側から噴出することはなく、それを元に肉体を経由して発せられる情報が、その内容を不完全ながらも伝えます。 すると、湧き上がる言葉は、肉体を経由して放出されるも…